初めてのキャットフード

ウェット?ドライ?手作り?実際どれが良いの?ここで疑問を解決しましょう!

ウェットキャットフードのメリット・デメリット

キャットフードはドライフードとウェットフードに大きく分けられますが、ドライフードをメインに与えている飼い主さんが多いです。 その一番の理由はドライフードが主食として便利な「総合栄養食」だからですが、ウェットフードにも、もちろんメリットとデメリットがあります。

ウェットキャットフードのメリット

自然の食事に近い

猫が自然界で生きている状況を考えてみると、彼らはネズミやモグラ等の小動物を食べています。 ウェットフードは、ドライフードを作る工程にある原料の発泡・乾燥というプロセスがありませんから、それだけ自然の食材(獲物)に近いと言えます。 なかでも固形タイプの缶は、魚が形のまま入っていますから、食感も自然の獲物に近いです。

自然に水分が摂れる

ペットとして飼われている猫の起源は、中東に生息していたリビアヤマネコと言われています。 乾燥地帯で生活してきたため、今でも猫はあまり水分を必要としません。

その結果、積極的に水分を摂ることがなく、どうしても水分が欠乏しがちです。 ウェットフードには水分が多く含まれているため、水分が足りなくなるのを、自然に防ぐことができます。

ちなみに、猫のおしっこが臭いのは、少ない水分を体内で効率よく循環させた結果、非常に濃縮されているためです。 しかし、同時にそれは腎臓に負担をかけるため、腎臓病にかかる猫が多くなるのです。

嗜好性が強い

嗜好性が強いとは、簡単に言えば、よく好まれる、猫が喜ぶという意味です。 ドライフードは、栄養的に優れてはいても、形や食感は自然にはないものですから、やはり動物である猫としては、自然のフードに近いウェットフードを好む傾向があるわけです。 もっとも、ドライフードしか食べない猫もいるので、好みは猫によって様々です。

デメリット

柔らかいので顎が弱くなる恐れがある

ドライフードに比べると柔らかいため、噛みごたえがありません。 結果的に、顎が弱くなる恐れがあります。 また同様の理由で、歯に食べカスが付きやすく、歯石ができやすくなります。

栄養が不足する恐れがある

猫にフードを与えるときによく注意したいことは、フードの表記で、「総合栄養食」と「一般食」があることです。 特定のフードだけを与えるなら前者にするべきで、そうすればフードと水だけで必要な栄養分を摂ることができます。

しかしウェットフードは「一般食」である場合が多いため、そればかり与えていると必要な栄養分が偏ったり、必要な栄養が不足したりする恐れがあります。 特に、「食いつきがいい」からと、特定のブランドばかり与えていると、この状態になりやすくなります。

ただし最近は、「総合栄養食」のウェットフードも増えていますから、それにすれば問題はありません。 「キャットフードと書かれているから安心」と思わず、缶の表示はよく見たいものですね。

価格が割高となる

ウェットフードはドライフードと比べるとカロリーが低く、さらに水分を含むため、同じカロリー量を与えるとした時、ドライフードよりもウェットフードのほうが必要量は多くなります。 しかも材料の関係から、ドライフードよりも価格が高いため、ウェットフードだけを与えていると割高になってしまいます。

一度開封すると日持ちしない

ウェットフードは「生もの」ですから、開封した途端に傷み始めます。 特に気温の高い夏季、湿度が高く人間でも食中毒が起きやすい梅雨時には顕著です。

傷みを防ぐためには、開封後は必ず冷蔵保存する、開封後12時間以内に与える、それを過ぎたら廃棄する、等を完全に守らなくてはなりません。 傷むのは気温が低くても同様ですから、ウェットフードを与える場合には、開封後どれぐらい経っているかを常に注意していなければなりません。

ウェットフード、ドライフードは、どちらか片方がいいということはなく、それぞれにメリットとデメリットがあります。 それぞれのいいところを生かして上手に使い分けたいですね。