初めてのキャットフード

ウェット?ドライ?手作り?実際どれが良いの?ここで疑問を解決しましょう!

ウェットキャットフードの与え方

これから猫を飼おうと思っている方、あるいは既に飼っている方、キャットフードについて悩むことはありませんか? 種類・与え方・量・缶かレトルトタイプかなどなど、考えていくと、悩みは実にたくさん出てきます。

ここでは、キャットフードの代表とも言えるウェットフードについて、種類から与え方など、あらゆる面から検証して解説します。

ウェットフードが猫に適している理由

ペットとして室内で飼われる猫も、元々は野生動物です。元々と書きましたが、彼らは今でも野生の本能を残しており、高いところや狭いところを好むのも、その表れです。 そんな猫にウェットフードが適している理由は、次のとおりです。

自然の食品に近い

魚や獣肉をあまり加工していないウェットフードは、素材の形がそのまま残っていますから、自然の食物に近いです。 その点、一部のドライフードには「つなぎ」として米やでん粉が使われており、自然界の猫は本来食べないものです。

水分が多い

またウェットフードには、水分がたくさん含まれています。これも文字通り、ウェットの最大のメリットだと言えます。 何故なら猫の先祖は乾燥地帯の出身ですから、水を飲むのはあまり得意ではありません。食べ物に水分が含まれていることは、消化もしやすくなるのでとても大切なことです。

その他

その他のメリットとしては、1梱包あたりの量がドライタイプより少ない=買ったはいいが食べないときに無駄が少ない、未開封なら長期保管できる点と言えます。

しかし、長期保管に適しているのは未開封のときであって、一旦缶を開けるとすぐ痛んでしまいます。 特に暑い季節は顕著ですから、開けた缶は冷蔵庫に保存し、開封から12時間以内には与えるようにしましょう。

まずは種類を知っておこう

お店に行くと実にたくさんのウェットフードが並んでいます。 迷ってしまいそうですが、難しくはありません。ウェットフードは大まかに【フレークタイプ、固形タイプ、パテタイプ】の3種類に分けられます。

フレークタイプ

人間向けのツナ缶やまぐろフレークに似たタイプで、原料は魚がほとんどです。 メリットは、素材の食感や味わいがあることで、猫本来の嗜好に合っていると言えます。 価格も比較的安価なため、お求めやすいものが多いです。

デメリットは、器に開けるとばらばらになってしまうことで、器の形によっては食べきれずに残ってしまうことがあります。 また表面積が多いので、暑い季節には痛みやすくなります。 形は、缶が多いです。

固形タイプ

大きめの魚をメインに煮込んだタイプで、大きな具材がそのまま入っています。 サバ缶をイメージしてもらうといいでしょう。 キャットフードの場合は、食べやすいようにゼリー寄せになっていることが多く、器に開けた場合に食べ残しが少ないです。

なお、外観からフレークタイプと固形タイプを見分けるには、缶を振ってみるといいです。 中でしゃかしゃか水分の音がするのがフレーク、振っても音がしないのが固形タイプです。

パテタイプ

アルミ製の器に入っており、缶に比べると少量のものが多いです。 パテあるいはペースト状になっているので、噛む力が弱い子猫や老猫に向いているメリットがあります。 しかし食感が乏しいため、続けて与えると飽きられる場合もあるようです。

なお、いずれのタイプでも、着色料や防腐剤等がなるべく入っていないものを選ぶようにしたいものです。

ウェットフードの与え方

場所・器

猫はきれい好きな動物ですから、フードを与える場所はトイレから離すようにしましょう。 収納や与える手間を考えると、台所の片隅がいいように思います。

また器は、匂いの残りにくいガラス製で、丸い形をお勧めします。 猫は手が使えませんから、角があるとどうしても食べ残しができてしまいます。

時間、サイクル

フードは1日2回~3回、時間を決めて与えましょう。 この時間を決めることには多くのメリットがあります。

規則正しい生活リズムができること、食べ残しをした場合に猫の体調管理がしやすいこと、太りすぎを防げること等です。 そして食べ終わったあとは、衛生上の観点からも、すぐに片付けて洗い、乾燥させます。

一度にどれぐらいの量を与えるかは難しいところです。 目安としては、10分~15分で食べきれる量です。 ただし猫は一度にたくさん食べる動物ではないので、猫の体格や性格にもよりますが、一日2回や3回では足りないことがあります。

成猫の1日に必要な総カロリー量は、体重(kg)×80(kcal)と言われます。 缶詰のウェットフードを1缶あたり120グラム、100Kcalとして、猫の体重に応じた一日あたりの量を簡単にあげておきます。

  • 3kgの猫→ 240(kcal)→2.4缶
  • 4kgの猫→ 320(kcal)→3.2缶
  • 5kgの猫→ 400(kcal)→4.0缶
  • 6kgの猫→ 480(kcal)→4.8缶

ただしこれはあくまでも目安です。 実際には猫の運動量や個体差によって、足りなかったり多すぎたりということはありますから、体型や食べ具合を見ながら増減させる、ドライフードと併用する等の方法をとるといいと思います。

年齢に応じたフードの変化

猫が生きていく上で必要な栄養素を満たしたフードには、「総合栄養食」と書かれています。 缶詰等のウェットフードには、「総合栄養食」の他に「一般食」「副食」などと書かれたものもあります。ここでは、総合栄養食として話を進めます。

フードを与える回数の目安は、1才までなら1日あたり3~4回、成猫以降の時期は1~3回ですが、猫の体格や運動量に合わせて増減させましょう。 特に注意すべきは10才以降の成猫で、運動量が減って消費カロリーが減ることと、年齢に応じた栄養素を摂らせるように注意したいものです。

高齢猫用フードは低カロリーになっており、運動量が減っても食欲旺盛な場合に敵しています。1日1~4回に分けて与えましょう。 また、猫がかかりやすいのは腎臓の病気です。 そこで、腎臓に負担をかけるナトリウムやリンの含有量が少なめのフードを選ぶことも大切です。

ドライフードとどう使い分けるか

猫用フードをウェットとするかドライとするかは、猫の好みと飼い主の考え方によります。 どちらかをメインにして、片方はアクセントづけとして使うのがいいでしょう。 具体的には、次のように使い分けます。

飽きたときのために

猫がどちらかに飽きたとき、もう片方を与えると喜んで食べるときがあります。

つまり、普段はウェットをメインにして、飽きたときにドライをあげるということで、その逆もあり得ます。

暑い時期、寒い時期に

やはり、気候によって食欲がない時には、気分転換に両方を混ぜるたり、トッピングしたりすると食べることがあります。 また寒い時期には、ウェットフード与えることで水分補給も可能となります。

ただしちょっとした工夫として、寒い時期には水ではなく、ぬるま湯を与えると飲むことが多いようです。 もちろん猫は「猫舌」ですから、あくまでも人肌かお風呂のお湯ぐらいの温度としましょう。

こうすることで、尿石ができて詰まることを防ぐことができます。

まとめ

小さい猫でも、大切な家族です。可愛いしぐさや愛らしさ、安心して寝る姿などを見るにつけ、長く飼えば飼うほど愛情もわき、なくてはならない存在となるものです。 そんな猫が健康で長生きするために、フード選びは最も大切なことと言えます。 あなたと、猫の生活をよりよくするために、フードの選び方と与え方には注意したいものですね。