ウェットキャットフードの特徴
通常、キャットフードにはウェットフードとドライフードがあります。 それぞれにメリット・デメリットがあり、猫の年齢や好み、飼い主の考えによって使い分けるのが一般的です。 ここでは、ウェットフードの特徴について考えてみましょう。
外見の特徴
ウェットフードはほとんどが、中身の見えない密閉容器に入っています。 水分を含む食物は傷みやすくなりますので、ウェットフードは、容器を缶詰やパウチなど密閉できるものにしてそれを防いでいます。
ドライフードならパッケージを手で破れば中身が見えますが、ウェットフードではそうはいきません。 そうすることで、傷みやすさを防いでおり、結果的に長期保存できるというメリットが生まれます。
主な容器は、缶詰、人の手で変形できるぐらいの柔らかいアルミパック、印刷したフィルムでパウチにしたものがほとんどです。 いずれも缶切り等の道具は必要なく、プルタブがついていたり、切り口がカットされたりしていますから、手で簡単に開けることができます。
ウェットフードの特徴
ウェットフードも総合栄養食がある
総合栄養食とは、そのフードと水だけでバランスよく栄養が摂れるフードを指します。 一般的にはドライフードばかりと思われているきらいがありますが、ウェットフードにも総合栄養食はあります。
ただし、「一般食」のウェットフードが多いので、パッケージの表示には気をつけて下さい。
水分が多い
ウェットフードは文字通り、水分を含んでいるフードです。 猫の先祖は、水だけを摂取することがあまり期待できない乾燥地帯の出身ですから、水分は食物と一緒に摂取していました。 生物は水分なしには生きられませんから、食物にもともと水分が含まれていることは、非常に重要なことです。
栄養・食感ともに自然の食物に近い
ウェットフードの一番の特徴でありメリットである点は、自然の食品に近いことです。 ドライフードが、肉粉や穀物粉を混ぜ合わせてカットし、加熱発泡して乾燥させて作られているのに対し、ウェットフードには「発砲、乾燥」という工程がありません。
原料である肉や魚を混ぜて加熱し、味をつけてパックしていますから、猫が本来食べている自然の食物に近い味が実現されています。 また、固形タイプのウェットフードでは、素材の肉や魚の形がはっきり分かるものも入っています。 そのフードであれば、食感も自然の食物に近いと言えるでしょう。
ウェットフードの 注意点
栄養面での偏り
ウェットフードを与える場合は、缶の表示をよく見て、「総合栄養食」なのか「一般食」なのかを見分ける必要があります。
「好んでよく食べるから」と与えていて、よく見たら一般食だったとなると、栄養が偏ってしまうことは十分あり得ることです。 一般食のフードをよく食べるようであれば、ドライフードも与えて栄養バランスを取るようにしたいものです。
安すぎる製品は要注意
一般的にウェットフードの価格は、ドライフードより高いです。 それだけ肉や魚の原料を多く使うからですが、それらはフレークやひき肉にしてしまうと、元の形が分からなくなります。
あまりに安いフードは、安全な原材料が使われていない恐れがあります。 そうは思いたくないところですが、安い原料を使ってやっと出せる価格というものもあります。
さらには、防腐剤、酸化防止剤等の保存料もたくさん使われている可能性もあります。 原材料表記欄は注意してチェックするよう心がけましょう。
開封後の保存期間は短い
ウェットフードが長期保存できるのは、あくまでも開封していないときだけです。 一度開けると、水分が多いために非常に傷みやすくなります。
なかでも、フレークタイプのフードは表面積が多いために、傷むのが早いです。 梅雨時や気温の高い夏も同様ですから、開封したら必ず冷蔵庫に保管し、12時間以内には与え、残ったら捨てるのが無難です。